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地上の楽園、久米島で自慢したくなる旅をしよう

那覇空港から飛行機でおよそ30分、気軽に行ける離島、久米島。古くから「琉球諸島の中で最も美しい島」を意味する「球美(くみ)の島」と呼ばれ、その美しさが称えられてきました。絶景が楽しめるアクティビティやローカルグルメまで、多彩な魅力に溢れた島で”思わず友達に自慢したくなる”体験をしてみませんか?

10:00~13:00
「ハテの浜」の風に乗って水上散歩

久米島の東の沖合に浮かぶ「ハテの浜」。正確には3つの砂浜の総称で、久米島に近い方から「前の浜」、「中の浜」、「果ての浜(奥の浜)」と名付けられています。それらが全長約7kmに渡り細長く連なった、東洋一広い砂浜だけでできた島。あまりの美しさに映画やCMの撮影に使用されていることでも知られ、久米島観光では絶対に外せないスポットのひとつです。

浅瀬を縫うように船を進めること約20分、見渡す限りの白い砂浜が現れました。透明度が高く、珊瑚礁に守られた穏やかな海は、話題のスタンドアップパドルボード、通称「SUP(サップ)」を楽しむのに最適な場所。SUPはハワイ発祥のマリンスポーツで誰でも気軽に挑戦できるのが魅力。サーフボードよりも大きめの板に乗って、カヌーのようにパドルを漕いで海の上を進みます。

浜辺でインストラクターのレクチャーを受けてから、さっそく海へ。人生初SUPの私は、膝をついて中腰の状態からスタート。初めの数分は少し怖いなと思っていたのですが、徐々に慣れてきて、いよいよスタンドアップ!意外と安定していて、すんなり立つことができました。そして、まっすぐ進めるようになると、あとは風がやさしく背中を押してくれます。足元をカラフルな熱帯魚が泳いで通り過ぎる姿を楽しむ余裕も出てきました。

しばらく漕いでいると、水面から顔を出して息つぎしているウミガメを発見!優雅に漂う様子や、海の中で寝ている姿も。久米島の海は、珊瑚礁が外敵の侵入を防ぎ、餌となる海草が豊富なことから熱帯魚やウミガメ、マンタなど大小さまざま生き物が生息しているそうです。日没から暗くなるまでのゴールデンアワーに、SUPで海の上から見るサンセットも格別。地元のガイドさんが「毎日行っても、毎日きれいだと思う」と話してくれたように、豊かな表情で人々を虜にしています。

波に揺られる感覚が消えないまま、最後はビーチでアクセサリーに使えそうな珊瑚のカケラやきれいな貝殻を探します。微小貝(びしょうがい)という、とても小さなかわいい貝を見つけたことも素敵な旅の思い出となりました。

13:30~14:30
島の「食」を集約したソウルフード

SUPを満喫した後は、久米島リピーターの友人から教えてもらった、おすすめの沖縄そば屋さんへ。聞くところによると、オープンは12時から15時までの3時間のみで、スープが売り切れ次第、閉店してしまう人気店とのこと。お店は久米島観光協会「あじまー館」の近く、メインの通りを曲がったちょっと奥まったところにありました。

守り神のシーサーが迎えてくれる門を抜けると、末広がりの赤瓦屋根の古民家が。沖縄の昔ながらの床の間や仏壇、台所まであって、地元の人々の暮らしぶりが感じられます。席は古民家の座敷と、素敵な佇まいの庭の中にあるテーブル席のふたつ。せっかくなので、沖縄情緒を味わうべく座敷へ。

こちらの沖縄そばの主役はなんといっても、たっぷり盛り付けられた「惣慶(そけい)もやし」です。久米島の阿嘉(あか)集落の湧き水で栽培され、島外には、ほとんど出回っていない貴重な食材。瑞々しくシャキシャシとした食感が特徴で、生でも美味しく食べられます。

ミネラル豊富で栄養バランスもいい、まさしく元気の源。趣のある琉球古民家で、島の恵みに溢れた一杯がカラダと心を癒してくれました。

15:30~16:00
まだ出会ったことのない風景を探しに

美味しい料理でパワーをチャージした後は、ホースライディングの集合場所で、かわいい二頭の馬とご対面。元気いっぱいで少しやんちゃな性格のククル(♂)と、体は大きいけれど少し気が小さいバライ(♂)です。私はバライくんに乗せてもらうことにしました。 まずは首を撫でながら「今日はよろしくね」とご挨拶。次に乗り方や馬への簡単な合図を教わって、いざまたがってみると、思ったよりも高くてちょっとドキドキ!でもスタッフの人が先導してくれるので安心です。では、そのままイーフビーチへ出発。

美しく白い砂浜で馬と一緒に遊ぼう

「日本の渚100選」にも選ばれた、柔らかな白い砂浜と美しい海が広がるイーフビーチ。潮風が水面をなでて、キラキラ輝く波打ち際を馬と一緒に散歩します。馬の規則正しい呼吸やリズムに合わせて乗っていると、心地よくて緊張はいつの間にかほぐれていきました。

なにより、馬が自分の合図した通りに曲がったり、止まったりしてくれるのがとても嬉しい!馬との会話や、気持ちのやりとりをのんびり楽しみます。慣れてきたら、今度は馬を走らせることにもチャレンジ。馬の背にまたがって浜辺を駆け抜けるのは気分爽快です。

絶景と馬と自分だけの世界。映画でしか見たことのない夢のようなロケーションで撮った動画と写真を友達に自慢したくなったのは私だけではないはず!一生忘れられない体験に名残惜しさを感じながら、また来年もバライくんに会いに来ようと久米島の海を眺めながら思いました。

豊かな自然と馬とのふれあいに身も心も癒されて

ホースライディングは、沖縄では伊江島と石垣島、竹富町、与那国島と、ここ久米島でも体験できるアクティビティです。「久米島馬牧場」には全部で9つのメニューがあり、「海馬遊び」では鞍のない裸馬と一緒に海の中に入って遊びます。馬のしっぽを掴んで引っ張ってもらったり、耳まで水に浸かって波の音や馬の足音を聞いたりできる人気の体験です。

馬は社交性が高くて、賢い動物。また「久米島馬牧場」の馬は、小柄でやさしい性格の在来種です。だからこそ、自分で手綱を持って馬の操作ができて、また初心者や小さな子どもでも安心。思い切り走りたい方やアクティブに楽しみたい方には元気で活発な馬を。初めての方には大人しくて穏やかな性格の馬を、というふうに自分に合った馬を見つけるのも楽しみ方のひとつです。

「ホースライディングでは、自分の意思をはっきり馬に伝えることが大切」とスタッフの方が教えてくれました。馬は人間が何を言いたいのか理解できるぐらい頭のいい動物。だから、素直に自分の気持ちを伝えることができる子どもの方が実は大人よりも上手だったりするのだとか。大人になると周りに気を使って、自分の意見がいいにくいこともあるけれど、馬に乗るときはそんなことを忘れて、子どもの頃に戻って素直に気持ちを伝えるのが、上手に馬とふれあうコツなのかもしれません。